かはんの家具は三重県に工房を構えるTAMPEREの家具を使用しています。
かはんのお菓子やパッケージ、お店の全容もまだ構想段階にある中、工房を訪ねたのは2016年12月のことでした。整えられた制作の現場を見せていただき、椅子に座り、テーブルに触れたとき、その力強さと繊細さに心を奪われました。出口さんのお人柄が家具にそのまま表れているようでした。
かはんの家具は、端部をギンナン面で仕上げていたり、化粧框の扉を採用しています。それ自体は古ぼけたものだとしても、使い方次第でとても新鮮なものになると考えた出口さん。木材は国産のミズナラを使用し、大人しきを良しとする日本的なものではなく、木が自然に備えている荒さというのを積極的に取り入れました。
こうした和でも洋でもなく、今でも昔でもない、既成にとらわれない表現を積み重ねていくことで、静かな佇まいの家具でありながらも、深みや味わいを与えることができるかはんの家具ができました。気づけばお店のコンセプトである「和菓子のような洋菓子 洋菓子のような和菓子」そんな要素が家具に感じられるものになったのです。
ガラス張りの一見入りにくい店でありながらも、入った途端すっと馴染むような心地よさを感じられるのは、それぞれの使用頻度やあらゆる角度からどんなふうに見えるのか、足したり引いたりの熟考を重ね生まれたものだからなのだと思います。
TAMPERE
511-0257三重県員弁郡東員町北大社699